顎関節・歯ぎしり

以下に当てはまる人は『顎関節症』の疑いがあります

顎関節症

顎に痛みがある

 口を開けると顎の辺りで音がなる

 口を開きづらい

顎の関節は口を開けるところにあり、ここに何らかの異常『痛い・音がなる・開きづらい』があると顎関節症という慢性疾患の疑いがあります。このうち、音がなる症状は軽度の方も含めれば非常に多くの人に見られ、これが病気だということをあまり知っておられません。もちろん、気にならない程度だとすぐに治療が必要というわけでなないのですが、やはり重症化する前に一度歯科医院に赴くことをおすすめいたします。

顎関節症を引き起こす要因

顎関節症となりえる要因には大きく分けて5つあります お子様からお年寄りまで幅広く見られる疾患ですが、最も多い年齢層は10代半ばから20〜30代であり、女性は男性の2〜3倍かかりやすいとされています 重症になると、めまい・痛みなどが全身に及び、場合によっては手術が必要なケースもあります。また開口障害によって食事がとりづらいなど、精神的に悪影響を及ぼす事もあります 顎の異常(痛み・音がなる・開きづらい)を感じたら、悪化する前に歯科医院にいく事をお勧めします。

  •  骨の形(形態)の異常
  •  咬合(かみ合わせ)
  •  ストレス
  •  悪習慣・悪習癖
  •  ケガ(外傷)

歯ぎしりについて(マウスガードで予防できます)

歯ぎしりについて(マウスガードで予防できます)寝ている間に歯を強く噛み締めてしまう『歯ぎしり』は、子供から大人までよく見られる現象で、これが顎関節症の原因ともなるので治療に訪れる人が増えてきています。

また、『歯ぎしり』は種類があり、寝ている間に強く歯を食いしばるもの・ギリギリと左右に歯をすり合わせるもの・上下の歯を連続してカタカタとぶつけるものがあります。歯ぎしりが原因で起こる症状に、『歯の異常なすり減り(歯科では咬耗と呼ばれます)・冷たいものを口にした時の異常な刺激(知覚過敏)・歯が動く(病的な同様)・顎関節や咀嚼筋の疲れや痛み(顎関節症)・歯周病の悪化・頭痛』などがあります。

治療としては、前述のような症状が見られる方は歯科医院でマウスピースを作成し、それを装着します。短期間で改善する場合もあれば、長期的に使用しなければいけない場合もあります。また、マウスピースは一度ご来院いただき、患者さま専用のものをお作りいたします。これを装着することですぐに改善が見られる方でも、外してしますと再発する方が多くいらっしゃいますので、その場合は再度お越しいただき、状態を診て治療法をご提案させていただきます。

意外と知られていないTCHとは

TCHTCH(Tooth Contacting Habit)とは上下の歯を無意識に接触させ、それがクセとなり慢性化した状態を指します。この『上下の歯の接触』と聞くと、歯ぎしりを連想させがちですが、実は歯ぎしりとTCHは違った症状です。歯ぎしりとは一時的に強く噛む状態ですが、TCHはわずかな力でも『持続的に上下の歯が接触している状態』を言います。一般的に食事・会話を含めた一日の歯の接時間は20分程度とされていますが、この時間が極端に長いクセを持つ人をTCHと呼びます。


TCHによって引き起こされる症状

TCHが常態化(頻繁にみられる)した場合、顎の周りの筋肉が疲労・緊張し、顎関節へ過度な負担がかかります。これが長く続くと顎の違和感・疲労感からはじまって、顎が開きづらくなったり、肩こり・頭痛・顎関節症へと発展してしまう場合があります。またTCHは寝ている間の歯ぎしり・強い噛み締めの要因にもなるとされています。TCHと歯ぎしりは別の病気だということ、そしてそれぞれの対処法を知っていただければと思います。


TCHの改善・治療法

TCHの改善には上に記した要因を一つ一つ確認し、改善していく必要がります。しかしこれは無意識化で発現するクセですので、改善のためには努力と時間が必要となってきます。THCの改善に向け、肉体的・精神的にストレスフリーな環境を作り、上記の症状を一日の中で起こっていないかを常にチェックする習慣を身につけることで、少しずつ快方へと向かっていきます。また当院では綿密なカウンセリング・検査で患者さまのお口の状態を正確に把握いたしますので、上記のクセが起こっているか否かを含め、噛み合わせの調整を並行していくことで改善のお手伝いをいたします。『もしかしてTCHかも』と思われた方はぜひ一度、当院にお越しいください。医師・スタッフが些細な点も見逃さず、確実に診断してまいります。